「あ、
。このコが…。」
「なんや、
ちゃん……。自分、こんな大きい息子がおったんか!?」
冗談やって!ホンのカワイイギャグやないか!そないにふくれんでも……。
「なに?迷子!?そら一大事やないか!」
なんでも
ちゃんの浴衣とボウズのオフクロさんの浴衣と間違うて、
いつの間にか付いて来てしもうてたそうや……。
あー!うるさい!オトコが泣くなや!!
「ああ、そやな!どこかで呼び出しを……」
ああ、アカン、こないに混んでいては、放送で呼び出ししても聞こえんかも知れんな……。
お、
ちゃん……なに!?自分たちで捜す!?
ま、まあ、しゃあないな……。こうなったら、乗りかかった船や!
「よっしゃ、兄ちゃんが肩車したるわ!そしたらオフクロさんの方から見つけてくれるやろ? な!」
お!泣きやんだやないか。
歯なんか食いしばって、じっとガマンしとる…よっしゃ!エエこや!
・・・
人混みをかき分け、シートを広げて花火を待つ人々を見渡しながら歩く…。
「どや!ボウズ。オフクロさんおったか?
……おらんか。
ああ。そない心配せんと、兄ちゃんが必ず見つけたるからな! な?」
心配そうに
が後から付いてくる……。
「ああ、
ちゃん。自分までハグレるとアカンから、オレに掴まっといてや?」
細く小さな手がオレの袖をそっと掴んでくる。
オレの意識が引っ張られる袖に集中して……なんやドキドキすんなぁ…ハハ。
「なあ、
。こうしていると、オレら…親子連れみたいやんな?」
ドーン!パラパラパラ……。
あ!とうとう始まってもうた……!
夜空に開いた大輪の華に照らされ、オレらの影がくっきりと浮かび上がった……。
・・・
「スマンなぁ、
。”お好み”すっかり冷めてもうて……。
けど、ボウズのオフクロさん、無事見つかって良かったな!」
ヒュー……ドドーン!……。
「あぁ…夏やなぁ……。夏の思い出……か。オレ、きっと忘れへんと思うわ、今日のこと」
また来年…ふたりで来ような……。
<END>