ま、この季節っちゅーたら見るモンはひとつしかないわな。
よっしゃ、花見や、花見！

うわ〜。こらまたごっつい桜吹雪やな！

後で道路が汚くなるんだよね

▼

なにセコいこと言うてんねん！パーッと行かな！

今しか楽しめない風景だね

○

せやからエエねんな……派手に咲いて、派手に散る……オトコらしい花やわ。

夢の中の世界にいるみたい

◎

……ホンマや……そうしてると、まるでお姫さんみたいやで。 ……。

やっぱ、この時季は花見やなぁ。ま、オレは”花より団子”のクチやけどな。

もっとちゃんと桜を見ようよ

▼

鑑賞会やないんだから、なんだかんだ楽しんだほうがエエやろ？

両方楽しめばいいよ

○

お、自分たくましいこと言うやん！そのとおりやな。

実は、わたしもそうなんだ

◎

せやろ？要は楽しくやることやもんな！

桜吹雪か……こんなに派手やのに、なんやどうしようもなく切ない……。

”別れ”を思い出すからかな

×

そうなんかな……オレはそんなん、考えたないわ。

姫条くんって詩人だね

△

アホ！ちょっと言うてみただけや！

桜吹雪って、感傷的になっちゃうよね

○

せやな……まぁ、せいぜい楽しもや！せっかくやし。

って詩人だね

☆

気楽なモンやで……誰のせいや思とんねん……。
「……私のせい？」
アホ！ちょっと言うてみただけや！

まぁ、ここらでブラブラしてみる？
「うん。」

へぇ、こらけっこう、見事な芝生やなぁ。

手入れが面倒くさそうだね

▼

いや……。べつにそんなん、気にせんでも……。

まるで、緑のじゅうたんみたいだよね

△

なんや、オモロイたとえすんなぁ。まぁ、たしかにそうやな。

思わず芝生に寝転がりたくなるよね

◎

まったくや。いっそ、ふたりで昼寝でもしよか？

なあ、芝生の上で昼寝とか、せえへん？

何か、下心……ないよね？

×

まあ、ないでもないけど……寝てる自分に卑怯なマネはせえへんから安心し。

昼寝より、散歩がいいな

△

それもエエな、ほんじゃ、この辺ぐるっと、回ってみよ。

うん、賛成！

○

よっしゃ、決まりや！あの、木陰が良さそうやな。

ホンマ、手入れがエエ公園やな。……ここに来たら実家を思い出すわ。

こんなに広い庭の家に？

▼

……あ、いや、なんでもない。忘れてくれ。

え、公園に住んでたの？

△

せやせや、噴水で洗濯してな……って、そうくるか？

わたしもこの公園が好き

○

せやな。春のデートは芝生で寝転がるんが一番やな。

こんなに広い庭の家に？

☆

……せや。友達にからかわれるほど庭の広い家でな。
「そんな家、想像できないよ。……すごいね。」
べつに、すごないわ。オレやなくてオヤジの家やし。
ま、しばらく帰ってないから、今はどうなってるか知らんけど。
「ふーん……。」

今日は、噴水池のほう、行ってみる？
「うん。」

なんや、今日はごっつ暑いなあ。照り焼きになりそうや。

夏だもん。当たり前じゃない

▼

なあ、そないツンケンしてたらお肌が荒れんで。ホンマ。

日差しがスッゴク眩しいよ

△

せやな。この、肌にジリジリくる感じが、夏らしゅうて気持ちエエわ。

噴水池で水浴びしたくなっちゃうね

◎

お、大胆やな。エエで、飛び込んで来いや、ささ、遠慮なくｖ

からっとしてて、エエ天気やなぁ〜！こんな日に、バイク飛ばしたら気持ちエエやろなぁ。

わたしとバイクとどっちが好き

▼

月並みな質問やな……比べられるモン、ちゃうやろ。

わたしもツーリングに連れてって

△

そやな、それもエエけどな……けっこう練習せな危ないで？後ろ乗んのも。

バイク、好きなんだね

◎

何より好きやな……あ、いやいや自分の次くらいかな！

こない日差しが強いと、日焼けせえへんか？

みたいになったらどうしよう

▼

エエやんか？何や都合悪いんか？

バッチリＵＶ対策してるから大丈夫！

△

どれ、見してみ……ホンマや！ほっぺが、テカテカしてるわ！

……優しいんだね、姫条くん

○

あ、今ごろ気づいたんか。

……優しいんだね、

☆

アホ……。
なんやねん、いきなり……調子狂うわ……。

今日は並木道のほう、行ってみようや。
「うん。」

いや〜、すっかり、涼しなったなあ。

散歩はお腹が空いてくるよね

▼

……自分なぁ……このシチュエーションやで？なんか他にあるやろ？

ジョギングとかしたくなるよね

△

せやなー。オレはブラブラほっつき歩くほうが好きやけどな。

落ち葉がロマンチックよね

◎

な、なにを言い出すねん、いきなり！……カ、カワイイやんか。

ついこの間まで暑かったのに、なんや夏が懐かしいわ……。

めずらしくしんみりしてるね

▼

”めずらしく”は余計や……オレもたまにはこんなん言うねん。

秋には秋の良さがあるって

○

せやな。食いモンは旨なるし、エエこと言うわ。

夏が好きなんだ、

○

まあな……お姉さん方の服、薄着になるし。

なんや、この辺、エラいカップルが多いな……。

やっぱり秋だから

▼

……そうか？いや、マジでわからんわ……なんで？

あ、あそこでキスしてた！

△

なになに、どこや！？……あー、見逃してもうた。

わたしたちだって、カップルでしょ？

○

お!?言うやん、自分！そらもう、お似合いのカップルやｖ

わたしたちだって、カップルでしょ？

☆

なぁ、 。
「……ん？」
オレの、気持ちって……考えたことあるか？
「え？」
ハァ……エエねん、忘れてくれ。もうちょっと、歩こか……。

ちょっと寒いけど、並木道の方まで行こか。
「うん。」

うー、寒ぅ。

やっぱり寒いから帰ろうよ

▼

ワザワザ、この寒い中出て来てそれかい……ワケわからんわ……。

こういうのも、たまにはいいよね

△

たまにな……頼むわ、ホンマ。

冬は空気が澄んでいる気がするね

○

たしかにそやな。自分と一緒やと、特においしいわ。

ちょっと寒いけどこういうの、健全なデートって感じやなぁ。

には似合わないね

×

あ、失礼なやっちゃな……オレかて、嫌いやないねんで、こういうの。

退屈かな？

△

そんなことないわ。自分好きやろ？こういうとこ。

いいでしょ、こういうの？

○

せやな。なんや高校生らしい気分になってエエわ。

冬の公園て、なんやもの悲しゅうて、こう……。

それじゃ、もう帰ろうか……

×

つれないこと言うなや……せっかくのデートやから、お互い寒い思いしてるんやろ？

コタツでＴＶ見てれば良かったね

▼

そしたら、チャッチャとブラついて暖かいとこ行きましょ……。

じゃ、鬼ごっこして遊ぼう！

○

お、エエな！んじゃあ、まずオレが鬼な。行くで。ガオオオオ〜〜〜！

それじゃ、もう帰ろうか……

☆

……スマン。そういう意味とちゃうねん。
オレが言いたいのは……なんかこう、人恋しくなるちゅうか…。
「寂しいの？ 。」
……せやねん！せやからもっと寄り添ってやな……。

ほら、はよう水着姿……いや、中に入って泳ごうや！

セクシー水着
（友好以下）

……うっ……。
「どうしたの、姫条くん？」
ちゃん……。

セクシー水着
（ときめき）

……うっ……。
「どうしたの、 ？」
…… 。
オレ以外の男の前で、そんなん着たらアカンで。……絶対やで！

セクシー水着以外

なんや……もっと、こう、エコロジーで省エネな……。
布地の少ないヤツを期待してたっちゅうねん。……いや、地球の自然を守るためにやな、うん。
「どうしたの、 ？」
あ、いや、それはそれで、カワイイで。

なあ、自分は、泳ぐの得意なん？

泳ぎ方を教えてよ

▼

いや、実はオレも得意っちゅうほどちゃうねん。残念やけど。

まあまあかな

△

そうか、オレもそんなとこや。ま、のんびり泳ごうか？

泳ぎなら任せておいてよ！

＊

お？なんや”自信あり”って感じやな！◎

何時来ても、プールはエエね。自分の水着姿見れるし。

のエッチ！

▼

”エッチ”て……また、古典的な……。

恥ずかしいからあんまり見ないでよ

○

無理やて。目ぇが言うこと聞けへんから。

見て見て！　この脚線美

◎

アカン！お姉さん、目の毒やて。

いやー、プールに来ると、お姉さん方の誘惑が多くて困るわ、ホンマ。

ホントに困ってる？

▼

いや、まあ、そこはそれや……突っ込まんといて。

鼻の下伸びてるよ

△

あ、冷たい目……しゃあないやん！オレかて男やし。

だってカッコイイもん

○

ま、そういうこっちゃね。あぁ、困った、困った。

ホントに困ってる？

☆

なんや、ご機嫌斜めやな……あ、もしかして妬いてくれてんの？
「……………。」 ……なんや、オレの勘違いか……ほな、ちょっと隣のお姉さんのところへ……。
「え？」
んなワケないやろ。少しは信用してえや。
自分泣かすような真似、オレ、ようせんわ。
……さ、泳ごか！

さ、行こか！

スケートかぁ……。自分、滑れんの？

滑り方を教えてよ

▼

いや、実はオレも得意っちゅうほどちゃうねん。残念やけど。

まあまあかな

△

ハハ、オレも同じや。安心したわ。

スケートなら任せてよ！

＊

おっ。さすがやな。クルクル〜て、回って見してぇや。◎

なあ、手ぇつないで、ペアで滑ろか……!!

危ないから、絶対にイヤ！

×

まぁ、無理にとは言わんけど……ハァ……信用ないねんなぁ……。

う、うまく滑れるかな

△

大丈夫やて、オレがリードしたるから。

うん、つなごう!!

○

よっしゃ、ほな、クルクル〜ってやつ、やってみよか！

見ててや。三回転半ジャンプに挑戦すんで!!

三回転半…できるわけないじゃん

×

そら、実際にはできへんけど、ノリやん？ちょっと感じ悪いで。

危ないからやめて!!

△

そ、そうか？ほな、やめとくけど……。

イケイケ〜！

○

応援、ありがとー!!ほな、行ってくんでー!!

危ないからやめて!!

☆

そ、そうか？ほな、やめとくけど……。
「そんなことして、転んだら大けがするよ！」
そやな……ちょっと、調子に乗りすぎやな。
……オレのこと心配してくれるんやな……ありがとう。

まぁ、入ってみよか。

こらまた、草と花だらけやな。

あの果物、おいしそう

▼

コラコラ!!……見境のないやっちゃな。

植物の中にいると空気がおいしいね

△

そんなもんか？なんや湿っぽいけどな。

花を見ていると、心が和むね

○

うれしそうやな。見てるこっちも和むで。

。自分は、どんな花が好きなん？

高価なバラの花束

▼

現金なやっちゃな……。

元気いっぱいのひまわり

○

ああ、たしかに自分に似合うてんな。

野に咲くなもない花

◎

なんや、唐突やけど……ま、カワイイから許したる。

何度も来とって、いまさらやけど……草生えてんの見て、楽しいか？

ショック。楽しくなかったの？

×

あー、スマン！ちょっとした疑問や……そんな怒らんといてくれ。

植物と人間はお友達だよ

△

”お友達”な……あんまり実感、わかんけどな。

と一緒だから楽しいんだよ

○

そら、どうも。光栄の行ったり来たりです。

ショック。楽しくなかったの？

☆

いや、オレはただ……ときどき不安になんねん……。
「……不安に？」
自分、楽しんでくれてるんやろか、って。
オレ、もっと器用な男のつもりやったけどな……調子狂うで、ホンマ。

まぁ、入ってみよか。

なんや、わからんけどぎょうさん並んどるわ……。

自分の祖先の生活に触れ合える気がするね

▼

言うてるし……はいはい、偉い偉い。

色々なものがあって飽きないよね

△

たしかに色々あるけど、全部ガラクタにしか見えへんわ……。

この原人の人形、 にそっくり

○

ハハハ!!そしたら、自分はこのハニワや!!おっと……静かにせなな。

あ〜、歴史のセンセの顔を思い出して、頭イタなる。

ちゃんと解説を読めば面白いよ

▼

あ、ほな、自分読んでくれ。テキトーに聞いてるから。

私は好きだけど

△

そうですか……しゃあない、腹すえて付き合うわ……。

たしかに、解説が難しいね

○

せやろ？チャッチャと切り上げて、お茶でもしよ。

なぁ……こういう昔の道具って、使うてた人の怨霊とかがついてんねんでぇ……。

へぇーー……

▼

なんや、張り合いないな……。もっと”キャー!!”とか”ヤダー!!”とか来な……。

あ、あそこに原人のドクロが……！

△

お、ホンマや！恨めしそうにこっち睨んどる！！

こ、怖いこと言わないで……!!

◎

アハハ、ウソやん!!カワイイやっちゃな。

へぇーー……

☆

あらら？ここは”キャー怖い〜!!”って、抱きつくとこやろ？
「……そんなことだろうと思った。」
バレてるし……やっぱ、自分カシコイな。惚れ直すわ。

まぁ、入ってみよか。

はぁ……こら、ゴッツいクルマばっかり、よう集めたもんやな……。

スクラップって感じだね

▼

ちょっと、黙っとけ……あ、いや、スマン。

あれに乗りたいなぁ……

○

オレかて乗りたいわ……あ、いや、できるモンやったら乗せてやりたいけどな……。

に似合いそうな車だね

◎

お！自分、わかってるやん！うれしいで。

まぁ、入ってみよか。

なんや、ややこしい名前の文明があったモンやな。

わたしにはガラクタに見えるけど……

×

なんや、棘のある言い方やな……オモロナイわ。

コペペリア文明を知らないの!?

▼

知らん。悪いけど、まったく知らんわ。

悠久の時の流れを感じさせるね

△

せやな、オレ、自分と一緒やなかったらこんなん絶対見にけぇへんし。

よぉ、もうかりまっかー！……いや、お約束かなーと思って。さ、行くで。